どうも、おハナマル☆スポーツ運営者で、元サッカー少女のおハナマル(@sportsohanamaru)です。
これまで さまざまなスポーツの「ルール解説記事」を書いてきましたが、そういえばまだ【フットサルのルール解説】を書いていなかったなということに気がつきました。
サッカーとは少し違いますが、「ホーム」に近いジャンルということで、しっかりと解説していきたいと思います。
※この『ルール解説』は、ある程度「サッカーのルール」を知っている方に向けて書かれています。
この記事の内容確認を【フットボール指導者】のかのうふみやさん(@Kano_Fumiya)と、フットボール歴15年の久松慶徳さん(@hisamatsuyoshi1)にご協力いただきました。
かのうさん、久松さん、ありがとうごさいました!
目次
フットサルとは?サッカーとは違うスポーツ?

フットサルとは、いわゆる「室内サッカー」を起源としたサッカーに似た競技である。
(Wikipediaより)
上の説明にあるように、フットサルはサッカーに形態は似ていますが、厳密に言えばやはりルールの異なるスポーツです。
その違いを見ていきましょう。
【フットサル】道具は「ゴール」と「ボール」
フットサルに必要な道具は、「ゴール」と「ボール」です。一見、サッカーと同じようですが、ゴールやボールの大きさが異なります。
【フットサルゴール】3m(横)×2m(高さ)
フットサルのゴールは、「3m(横)×2m(高さ)」で、横幅だけでいえばサッカーの約半分です。
【フットサル専用】小さいけど重いボール
フットサルに使われるボールは、Jリーグなどのサッカーで使われているボール(5号球)より小さく、小学生が使っているボール(4号球)に近い大きさです。
ただし、重さはサッカーボールより重くなっています。そのため、プレーしたことのある経験上 個人的には初心者や子供、女性はヘディングをしない方がいいのではないかなと思います。
フットサル:体のどこを使う?
フットサルは、主に「足」を使うスポーツです。
使ってはいけないのは「肩より下の腕部分~手」で、このルールはサッカーと同じです。

※「肩」は使っても大丈夫です。
基本ルール:人数・交代(ベンチ)・競技時間

競技人数・交代可能人数・競技時間は上のようにサッカーとはだいぶ違います。
※サッカーのベンチ人数は7~12人・交代可能人数は3人です。
※フットサルは、ベンチに入っている選手すべてが交代可能選手です。
競技人数:コートに立つ選手と交代要員
コート内に立つ選手は各チーム5人以下(ゴールキーパーを含む)です。
交代要員としてベンチに入れる人数は、大会によっても異なりますが、最大で10人※までとなっています。
※サッカーとは違い、ベンチに入っている選手すべてが交代可能選手です。
交代方法:ゴールキーパー以外の選手の場合
フットサルの選手交代には、サッカーとは違った決まりがいくつかあります。
- 同じ選手が何度でも、出たり入ったりできる
- 交代選手は、「交代ゾーン※」でプレー選手と交代をする
- 交代の条件を守っていれば、インプレー(プレー続行中)・アウトオブプレー(プレー中断中)、どちらのときでもいつでも交代をすることができる
※交代選手は、プレーしていた選手がコートの外に出てから、コートの中に入ること
※「交代ゾーン」…下図参照

交代方法:ゴールキーパーの場合
ゴールキーパーの場合も、ほかの選手と自由に交代をすることができます。ただし、以下の条件を守らなくてはいけません。
- ゴールキーパーと交代する選手は、自分自身の背番号のついたキーパージャージを着用しなくてはならない
- ベンチの選手がキーパーと交代する場合は、審判への通知や、試合の中断を待つ必要なくキーパーと交代することができる(通常の選手と同じ)
競技時間:前後半20分
一般的には前後半それぞれ20分の試合となります。
大会や、両チームの合意によって試合時間を変えることも可能です。
競技時間:それ以外の決まり-プレーイングタイム
公式のフットサルでは、「プレーイングタイム」という方法で試合時間が計測されています。
プレーイングタイムとは、
インプレー中(競技進行中)のみ時間が進み、アウトオブプレーのとき(プレー中断中)は時間の進行が止まります。
ただし、ローカルなフットサル大会などでは「ランニングタイム※(サッカーと同じ方式)」でおこなわれることもあります。
※インプレー・アウトオブプレーにかかわらず、基本的に時計は止まらない方式
ボールがコート外に出たときの試合再開方法の違い
ゲームの開始時・得点後や後半開始時は、サッカーと同じように「キックオフ」からゲームがスタートします。
では、その他のゲーム再開時はどうするのか、見ていきましょう。
キックイン:タッチラインからボールが出た場合
ボールがピッチ上・空中のどちらかに関わらず、タッチラインから完全にボールが出た場合、キックインでの再開となります。
そのときに、以下の決まりがあります。
- ボールを蹴る場所は、ボールが出た地点・またはピッチ外でその出た地点から25cm以内の場所で、必ずボールを静止させる
- ボールを蹴るときは、いずれかの足をタッチライン上・またはタッチライン外のピッチにつけておく(足を地面につけたままにする必要がある)
- ボールを蹴る準備ができてから4秒以内に蹴らなくてはならない(4秒ルール※)
- キックインから直接得点をすることはできない
- 相手競技者は、ボールから5m以上離れなければならない
※4秒ルール…この後まとめます。
キーパースロー(ゴールクリアランス):エンドラインからボールが出た場合
ボールがゴール方向(エンドライン側)から外に出て試合を再開する場合は、ゴールキーパーによるスロー※で試合が再開されます。
※ゴールクリアランスといいます。
そのときには、以下の決まりがあります。
- ペナルティエリア内から、ゴールキーパーが投げる
- 投げる準備ができてから4秒以内に投げなくてはならない(4秒ルール※)
- キーパーのスローから直接得点することはできない
- 相手競技者は、キーパーがボールを投げてインプレー(競技再開)するまで、ペナルティエリア外にいなくてはならない
※4秒ルール…この後まとめます。
4秒ルール
攻守の切りかえが早い「フットサル」
ボールの維持、再開方法にもサッカーとは違った特殊なルールがあります。それが【4秒ルール】です。
<4秒ルール>
- キックインのとき、ボールを蹴る準備ができてから4秒以内に蹴らなくてはならない
- ゴールクリアランス(キーパーのスローで試合再開)のとき、投げる準備ができてから4秒以内に投げなくてはならない
- ゴールキーパーはインプレー中(競技続行中)、自陣ハーフ内で、4秒を超えてボールを手や腕・または足でコントロールし続けてはならない
4秒を超してしまった場合は、
キックイン⇒相手ボールのキックインになる
ゴールキーパーのボール
⇒ゴールキーパーから近いペナルティエリアのライン上からの「間接フリーキック」が、相手競技者に与えられます。
間接フリーキックなので、直接ゴールしても得点にはなりません。また、ボールから5m離れた位置に壁を作ることができます。
しっかりと理解しておきましょう
ゴールキーパーへのバックパス
サッカーでも「味方選手がパスとして蹴ったボールを、ゴールキーパーがキャッチをしてはならない」というバックパスのルールがありますが、フットサルではもう少し細かいルールがあります。
<ゴールキーパーへのバックパスルール>
- ペナルティエリア内でのパス・キックインを手・腕で受け取ることはできない
- ボールをプレーし始めたのち、自陣ハーフ内で相手競技者がプレー・ボールに触れていない状態のうちに、再びゴールキーパーがボールに触れることはできない
そのほかの基本ルール
そのほか、サッカーとは違う特徴的なルールをまとめます。
- オフサイドなし
- タイムアウトがある
- 「5ファウル(累積ファウル)」という特殊ルールがある
- フットサルのスライディングに関するルール
わかりにくいとことろを、ひとつずつ見ていきましょう。
タイムアウト
両チーム、前後半1回ずつ「1分間のタイムアウト※」を要求することができます。
※作戦を立て直したり、流れを変えるために時間を取れるということです。
5ファウル(累積ファウル)
1チーム内で5回までのファウルは通常フリーキックですが、6回目からは「第2PK」(後述)という特殊なフリーキックが相手に与えられます。
以降、ファウルする度に「第2PK」となります。
また前後半でファウル回数はリセットされますので、前半5回・後半5回までは通常フリーキックとなります(延長戦に入った場合、後半のファウル回数が持ち越されます)。
第2PK
5(累積)ファウルによる『第2PK』と呼ばれるフリーキックには、通常のフリーキックとは違った決まりがいくつかあります。
<第2PKの決まり>
- 壁を作ることができない
- フリーキックをする競技者は、「第2ペナルティマーク※1」から味方にパスをすることなくゴールを狙ってボールを蹴らなくてはならない
- ゴールキーパーは、自分のペナルティエリア内かつボールから5m以上離れなければならない
- キックをする競技者のプレーを妨げてはならない
- キッカー以外の競技者は、「特定のエリア※」に入ることはできない
- キッカー以外の競技者は、ゴールキーパーがボールに触れるかゴールポストかクロスバーからはね返る・またはピッチの外へ出たのちでなければ、ボールに触れることができない
※1:第2ペナルティマーク
※2:特定のエリアは下図参照

◎図の斜線部分とボールから5m以内には、キッカーとゴールキーパー以外入れません。
※フリーキックに関しては細かい規定がいくつもあるので、詳しく知りたい方は「フットサル競技規則(P43~)」をお読みください。
フットサルのスライディング
サッカーと同様、選手が扱っているボールに対するスライディング(タックル)は特に禁止されていません。
ただし、ローカルのフットサル大会などでは、旧ルール※を採用してスライディングを禁止する場合もあります。
※以前の競技規定では、選手に対するスライディングは反則とされていました。
(パスやシュートをカットするためのスライディングは反則とはなりません)
【フットサルのルール】まとめ
おおまかにフットサルのルールを見てきました。最後にまとめておきます。
- 競技人数:5人(キーパー含む)
※ベンチの交代要員は最高10人まで - 競技時間:前後半20分
(大会規則・相互チーム同意により変更可) - 選手交代:何度でも出たり入ったりできる
- 試合再開方法:キックイン・キーパースロー(ゴールクリアランス)
※4秒ルールあり - キーパーへのバックパス※
<ゴールクリアランス>
- ペナルティエリア内でのパス・キックインを手・腕で受け取ることはできない
- 自陣ハーフ内で、相手競技者がプレー・ボールに触れていない状態で再びゴールキーパーがボールに触れることはできない
<4秒ルール>
- キックインのとき、ボールを蹴る準備ができてから4秒以内に蹴らなくてはならない
- ゴールクリアランス(キーパーのスローで試合再開)のとき、投げる準備ができてから4秒以内に投げなくてはならない
- ゴールキーパーはインプレー中(競技続行中)、自陣ハーフ内で、4秒を超えてボールを手や腕・または足でコントロールし続けてはならない
<キーパーへのバックパス>
- ペナルティエリア内でのパス・キックインを手・腕で受け取ることはできない
- ボールをプレーし始めたのち、自陣ハーフ内で相手競技者がプレー・ボールに触れていない状態のうちに、再びゴールキーパーがボールに触れることはできない
<そのほかのルール>
- オフサイドなし
- タイムアウトがある
- 「5ファウル(累積ファウル)」という特殊ルールがある
- 相手選手が保持しているボールに対してのスライディングOK
フットサルには、まだまだ反則やフリーキックに関するルールがたくさんあります。
すべて覚えるのはなかなか大変ですが、このページでお伝えしてきたことを覚えておくだけでも、実際にフットサルをプレーしたり、試合を観るのが楽しくなると思います。
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